グリコダイレクトショップでは、絵本作家・谷口智則(たにぐち とものり)さんとのコラボレーション企画として、谷口さん描きおろしの動物イラトを使った特別なスマイルビスコを販売中です。
今回のコラボレーションを記念して、絵本「100にんのサンタクロース」を始めとするサンタシリーズなど、子どもから大人まで幅広い世代に愛される絵本を手がける谷口さんに、インタビューをさせていただきました。
絵本作家・谷口智則さんに聞く|絵本で育む豊かな時間
お話を伺ったのは、大阪・四條畷にある谷口さんのギャラリーカフェ「Zoologique」。お店の中に一歩入ると、まるで谷口さんの絵本の世界に入り込んだような空間が広がります。
色とりどりの作品やグッズに囲まれた場所で、ゆっくりと流れる時間の中、絵本づくりへの想いや、親子で絵本を楽しむ時間の大切さについて伺いました。
絵本は、読んだ人それぞれの想像が広がるもの
谷口さんの絵本には、読み終えたあとも心に残る余韻があります。
物語の中で明確な“答え”を示しすぎず、読む人が自由に考えたり、想像したりできる余白があることも、その魅力のひとつです。
谷口さんは、絵本づくりで大切にしていることについて、こう話します。
「絵本なので、読んでもらった人それぞれが想像できる余地を残しておきたいと思っています。全部言い切ってしまうと、みんな同じ答えになってしまう。自分で考えたり、想像したりする力が大事だと思うんです」
子どもが読めば子どもなりの受け取り方があり、大人が読めば大人なりの感じ方がある。その時々の年齢や経験によって、同じ絵本でも違った意味を持つことがあります。
谷口さんが目指しているのは、時代や世代を超えて、長く読み継がれていく絵本。
「何かをすぐに学ぶため」だけではなく、心の中でじっくり育っていくような想像力や考える力を大切にしているのだといいます。
「つくって終わり」ではなく、届けるところまでが喜び
谷口さんは現在、絵本制作だけでなく、子どもたちへの読み聞かせイベントやライブペイントなど、読者と直接出会う活動も大切にされています。
けれども、実はもともと人前に出ることは苦手だったそうです。
最初にライブペイントなどのイベントに参加した時も、自分から積極的に引き受けたというより、「参加がすでに決まってしまっていたんです」と、谷口さんは笑います。
それでも逃げるのではなく、まずはやってみることを選んだといいます。
「最初は嫌でも、やってみたらできるようになるかなって。海外でイベントに出ていた作家さんたちも、得意な人ばかりではなかったんじゃないかなと思ったんです。
絵本を作って、作ったから終わりではなくて、それをみんなに届けるところまでが自分の仕事であり、役割だと思っています。それが自分の喜びにもなっています」
人前に立つことが得意ではなくても、絵本を読んでくれる子どもたちや、作品を手に取ってくれる人たちに直接届けたい。
その気持ちが、谷口さんの活動を支えています。
読み聞かせは、親子で同じ世界に入っていく時間
谷口さんは、絵本の魅力のひとつに「読み聞かせ」があると話します。
子どもが一人で読むのとはまた違い、誰かに読んでもらうことで、絵本の世界により深く入り込むことができるのだといいます。
印象的だったのは、谷口さんのお店で、お父さんがお子さんに絵本を読んでいる姿を見かけるとうれしくなる、というお話でした。
「ご家庭にもよると思うのですが、お父さんとお子さんのコミュニケーションって、なかなか少ないこともあると思うんです。だから、絵本でそれができるのは、絵本の良さのひとつだと思います」
忙しい毎日の中で、親子が並んで座り、同じ絵を見て、同じ物語を味わう時間。
それは、言葉を覚えるためだけの時間ではなく、親子で気持ちを通わせる大切なひとときでもあります。
絵本は、急がず、ゆっくり読んでほしい
子どもに絵本を読んであげる時、どんなことを大切にすればよいのでしょうか。
そう伺うと、谷口さんは「ゆっくり読んであげてほしい」と話してくれました。
ただ文字をゆっくり読むということだけではありません。
ページをすぐにめくらず、子どもが絵を見て、感じて、想像する時間を持つことが大切なのだそうです。
「一言しか書いていないページでも、その一言の奥に、いろんな想像できる要素が詰まっています。すぐにめくってしまうと、それを感じ取る前に次のページに行ってしまうんです」
絵本には、文字が書かれていないページもあります。
でもそれは、何もないページではありません。
「絵からいろいろなものを吸収してもらうために、あえて文字をなくしていることもあります。次のページへの期待感や、物語の盛り上がりをつくるための大切なページでもあり、子どもの想像力がとても働くページでもあります。ぜひ、じっくり絵を楽しんでほしいと思います」
文字がないからといって、すぐに次へ進むのではなく、ぜひ親子でじっくり眺めてみる。
そんな時間の中で、子どもの想像力は自然と広がっていきます。
心を落ち着かせる、絵本の力
谷口さんは、ライブペイントの前にも絵本の読み聞かせを行うことがあるそうです。
イベントの前に一冊絵本を読むと、子どもたちの集中の仕方が大きく変わるといいます。
「一冊読むことで、みんながぐっと集中するんです。絵本で心を落ち着かせてから、ライブペイントを楽しんでもらっています」
動画や情報が次々と流れてくる今の時代。
子どもも大人も、知らず知らずのうちに速い時間の流れの中で過ごしているのかもしれません。
だからこそ谷口さんは、絵本ではその逆のことをしたいと話します。
もっとゆっくり、自分で考える時間を持つこと。
親子で同じページを見ながら、心を落ち着かせる時間を持つこと。
絵本は、親子の時間を急がせるものではなく、少しだけ立ち止まらせてくれるものなのかもしれません。
絵本で、親子の時間をもっと豊かに
読み聞かせは、「上手に読まなければ」と思う必要はないのかもしれません。
大切なのは、子どもと一緒に絵を見て、物語の中に入り、同じ時間を味わうこと。
ページをめくる手を少しだけゆっくりにしてみる。
文字のないページで、親子で絵を眺めてみる。
子どもが何かを話し始めたら、その想像に耳を傾けてみる。
そんな小さな積み重ねが、親子にとって忘れられない時間になっていくのではないでしょうか。
谷口さんのお話から見えてきたのは、絵本が持つ、ゆっくりとした時間の中にある豊かさ。
忙しい毎日の中でも、絵本を開く時間だけは、親子でゆっくり過ごしてみませんか。
プロフィール
絵本作家
1978年生まれ。
2004年『サルくんとお月さま』で絵本作家デビュー。
日本画の持つ空間や色調を生かした作風で、日本だけでなく海外でも数々の絵本を出版。『くいしんぼうのクジラ』や『カメレオンのかきごおりや』でようちえん絵本大賞受賞の他、受賞歴多数。絵本『100にんのサンタクロース』を始めとするサンタシリーズは累計37万部突破のベストセラー。
グリコダイレクトショップ限定!谷口さん描きおろしのスマイルビスコ
今回のコラボレーションでは、谷口さん描きおろしの動物たちがスマイルビスコに登場。「スマイル」というテーマに合わせて、谷口さんの作品では珍しい、笑顔の目元の動物たちが描かれています。
1箱に20 個入りで、パッケージには「ありがとう」「おつかれさま」などのメッセージも。
家族や友人に分け合ったり、「これはあの人に似合いそう」と選んだり、贈る楽しさも広がります。
●もっと谷口さんのインタビューを読みたい方へ
谷口さんの絵本づくりへの想いや、今回のスマイルビスココラボレーションについて、さらに詳しくご紹介しています。
ぜひこちらもご覧ください。
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