みなさん、こんにちは!まなびのパーク担当です。
この記事では「アプリ甲子園」という、次世代クリエイターの挑戦を応援するためのアプリ開発コンテストに関するまなびをお届けします。
「アプリ甲子園2025」には、次世代クリエイターの挑戦を応援する取り組みとしてGlicoが協賛しており、その中で開発の観点から優れた企画をプレゼンした参加者に「江崎グリコ賞」をお贈りしています。
今回、AI開発部門の江崎グリコ賞に選ばれたのは、大平さんが開発した学習支援Webアプリ『Neureka!(ニューレカ)』。ノートや教科書を撮影するだけで、AIが“理解”の近道をつくってくれる――そんなアイデアに、当日審査をしたGlico社員もワクワクしました。
今回、見事受賞した大平さんに開発の発想やこだわりなどを伺うためオンライン座談会を開催しました。座談会では、開発のきっかけ、こだわった機能(ギャル先生ポッドキャスト!)、そして“まなび”への想いまで、たっぷり伺いました。ぜひ最後までお楽しみください。
理解を深める教材『Neureka!』
―― 改めて、アプリ甲子園2025 江崎グリコ賞(開発賞)の受賞、おめでとうございます!
『Neureka!』は、ノートや教科書の写真をアップロードするだけで、要約・ポッドキャスト・フラッシュカード・AI対話など、“理解を深める教材”をまとめて作れる学習アプリなんですね。まずは、大平さんがアプリ開発に興味を持ったきっかけから教えてください。
大平さん:ありがとうございます!もともとは※1Pythonや競技プログラミングに取り組んでいました。ただ、コードを書いて終わりではなく「目に見えて人の役に立つものを作りたい」と思うようになり、アプリ開発に本格的に挑戦し始めました。最近は特にAI関連が好きで、学習や日常の効率化にどう活かせるかを考えるのが楽しいです。
※1 Python(パイソン)は、世界中で広く使われているコンピュータプログラミング言語です。
―― 今回の『Neureka!』は、「暗記の前に必要な“理解”を効率化する」という視点がとても印象的でした。
このテーマに着目されたのは、ご自身の勉強体験や、周りの友人の学習の様子がきっかけだったのでしょうか?
大平さん:はい。自分の学習体験が大きいです。以前フラッシュカードを自作していたときに、カードを作る“過程”そのものが理解を深めていると気づきました。一方で、範囲が広いとその準備に時間がかかってしまう。そこで、ノートや教科書の内容から、理解に必要な材料づくりをAIで効率化できないかと思い、『Neureka!』の着想につながりました。
―― すごく共感できる視点ですね!特に『Neureka!』は、単なる要約ではなく、ポッドキャスト化・AI対話・フラッシュカード生成まで一気通貫でできるのが強みだと思いました。
この機能構成は、最初から構想されていたのでしょうか?それとも、試作しながらブラッシュアップされたのでしょうか?
大平さん:最初から今の形があったわけではなく、最初は「暗記の自動化」に近い発想でした。開発を進めてフィードバックをもらう中で、「暗記の前に全体像を掴む“理解”に時間がかかる」ことが本質だと強く感じ、体験設計を見直しました。そこから、要約の再構造化→音声での理解→対話→フラッシュカード、という流れを一気通貫で支える構成にブラッシュアップしていきました。
―― なるほど、開発の過程もとても興味深いです。
『Neureka!』の説明の中で、AIが“ギャルみたいな先生”のようにわかりやすく話してくれる、という表現があって、学習ハードルを下げる工夫として面白いなと思いました。
このような話し方・体験設計(UI/UX)の工夫で、特にこだわったポイントは何ですか?
大平さん:ポッドキャスト機能は特にこだわりました。難しい内容でも抵抗感なく聞けるように、ギャル先生と真面目な男子生徒が掛け合いで解説する形式にしています。語尾やテンションが「それっぽく」ならないと意味がないので、かなりの時間をかけて600文字超のプロンプトを作り込みました(笑)。また技術面では、通常2〜3分かかる音声生成を、フレーズ分割と並列処理で1/10まで高速化しています。
―― 要約文に「ファクトチェック」や「コラム」の要素を入れたり、フラッシュカードをCSVでエクスポートできたりと、実際の学習導線をかなり具体的に設計されている点も印象的でした。
このあたりは、“作って終わり”ではなく、“使われるところまで”を意識していたのでしょうか?
大平さん:はい、まさに“使われるところまで”を意識して設計しました。要約も単に短くするのではなく、①テキストの再構造化 ②AIによるファクトチェック ③興味を引く「コラム」 の3要素で組み立てています。さらに、理解を深めたあとにアウトプットへつなげられるよう、AI対話で質問できたり、フラッシュカードをCSVでエクスポートして他の暗記アプリに渡せるようにしました。
―― 素晴らしいです!実際にご自身でも定期テストの範囲で使われて、理解からフラッシュカード完成までの時間が大きく短縮できた、というお話もありました。
もし差し支えなければ、実際に使ってみて「ここが一番効いた」と感じた機能を教えてください。
大平さん:下準備にかける時間が一番大変で気が重い作業なので、準備時間と案記時間を全体で考えると体感では90%ぐらい短縮できました。特にポッドキャストで“耳から理解”できるのが役に立っていて、実際に使ってくれた50人の中でもポッドキャストが一番役に立つという声が多かったです。
―― ここまで完成度の高い開発に至るまでに、技術面・設計面・時間の使い方など、いろいろな壁もあったと思います。
開発中にぶつかった一番大きな課題と、それをどう乗り越えたかを教えていただけますか?
大平さん:大きかったのは「本当に使いたくなる体験」に落とし込むところです。機能を作るだけなら早いのですが、学習のハードルを下げて継続して使ってもらうには、言い回しや導線、速度など細部の作り込みが必要でした。たとえば音声生成の待ち時間はストレスになるので、フレーズ分割と並列処理で高速化しました。加えて、プロンプトや出力の品質も試行錯誤を重ね、ブラッシュアップを続けました。
―― Glicoとしても、子どもたちの学びや成長につながる取り組みを大切にしているので、『Neureka!』のように「理解を支える」アプローチは、とても共感する部分が大きいです。
ところで、アプリ甲子園に出場される前、Glicoに対してどんなイメージを持っていましたか?また、今回受賞して印象が変わった点があれば教えてください。
大平さん:正直、アプリ甲子園に出場する前は「お菓子の会社」というイメージが強かったです。でも今回座談会を通して、デジタル分野でも幅広く活動されていることを知って驚きました。教育や将来世代の支援にも力を入れている点も印象的で、そうした企業に評価していただけたことがすごく励みになりました。
―― ありがとうございます。今回の受賞が、今後の開発や進路にとっても大きな励みになるとうれしいです。 大平さんの今後の展望をぜひ教えてください。
大平さん:開発を通じて、「人の能力を引き出せる可能性」を強く感じ、現在は教育から「人間の行動」へと視野を広げ、AIで人間の能力を拡張する研究を行っています。
―― 素敵なお話をありがとうございました。最後に、Glicoで好きな商品があれば教えてください!
大平さん:好きな商品は、Pockyとアーモンドピークです!
最後に
大平さんのお話からは、「暗記」ではなく、その前段にある「理解」のハードルを下げることの大切さ、そしてAIを“学びの体験”に落とし込むための細やかな工夫が伝わってきました。
実際に50人に使ってもらい、ポッドキャスト機能が特に役立ったという声が集まったのも納得です。
with Glico Parkでは、これからも“まなび”や“チャレンジ”を応援する取り組みをお届けしていきます。みなさんの「こんな工夫で勉強がはかどった!」「AIをこんな風に使っている!」も、ぜひコメント欄にて教えてください!
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