こんにちは。私は、Glicoで健康長寿の実現に向けた研究を担当しています。
切ったリンゴをしばらく置いておくと、茶色く変わってしまいます。
自転車を雨ざらしにすれば、金属の部分が赤茶色にサビていきます。どちらも「酸化」という反応です。
そして、パンやホットケーキがこんがり黄金色に焼けるとき、この香ばしい色を生み出しているのは「糖化」という別の反応です。実はこの2つ、私たちの体の中でも同じように起きています。
今回は、その正体を順番に見ていきましょう。
こんにちは。私は、Glicoで健康長寿の実現に向けた研究を担当しています。
切ったリンゴをしばらく置いておくと、茶色く変わってしまいます。
自転車を雨ざらしにすれば、金属の部分が赤茶色にサビていきます。どちらも「酸化」という反応です。
そして、パンやホットケーキがこんがり黄金色に焼けるとき、この香ばしい色を生み出しているのは「糖化」という別の反応です。実はこの2つ、私たちの体の中でも同じように起きています。
今回は、その正体を順番に見ていきましょう。
次のうち、「酸化」が関わっているのはどれでしょう?
答えはこちら!
「酸化」が関わっているのは、Aの「切ったリンゴが茶色くなる」とCの「釘が赤茶色になる」です。
リンゴの変色も、釘のサビも酸化です。Bの「トーストに焼き色がつく」は、糖とアミノ酸(たんぱく質の材料)が結びついて起こる反応で、こちらが糖化です。記事の後半で登場します。
私たちは酸素からエネルギーを作っていますが、その過程で一部が活性酸素というほかの物質と反応しやすいものに変わります。
活性酸素は、細菌から体を守る役割も担う大切な存在です。ただ、増えすぎると体の成分を変化させてしまうことがあり、その状態が「酸化ストレス」と呼ばれます。リンゴや金属と同じように、体の中でも少しずつ「サビ」が進んでいくイメージです。
酸化の特徴は、幅広い生活習慣と結びついていること。運動不足、喫煙、飲酒、睡眠不足、ストレス、栄養の偏り——どれも酸化ストレスに関わる要因として挙げられています。
そして体には、活性酸素に対抗する力「抗酸化力」も備わっています。その働きを支えるのが、ビタミンEやカロテノイド、ポリフェノールといった抗酸化成分です。
酸化に関わる生活習慣として、当てはまらないものはどれでしょう?
答えはこちら!
酸化に関わる生活習慣として、当てはまらないものはCの「よく噛んで食べること」です。
Aの「運動不足」もBの「睡眠不足やストレス」も酸化ストレスに関わるとされる要因です。ちなみにCの「よく噛む」は、食後の血糖の急上昇をゆるやかにする助けになるので、次にご紹介する糖化側の味方です。
活性酸素が増えすぎて酸化ストレスが高まると、細胞や体のさまざまな成分がダメージを受けやすくなります。
こうした変化は、年齢とともに起こる体の変化や、さまざまな健康問題との関わりが研究されています。
だから大切なのは、活性酸素をなくすことではなく、「増えすぎないようにバランスを保つこと」です。
さて、クイズ①で出てきたトーストの話。これが糖化です。
糖化とは、体内の糖(ブドウ糖など)が、たんぱく質や脂質などと結びついて変化していく反応です。この反応が進むことで、AGEs(終末糖化産物)と呼ばれる物質が作られます。
フライパンの上で食材を焼くと、時間とともに表面が褐色になります。同じように、体内でも糖とたんぱく質がゆっくり反応し、AGEsが蓄積していきます。もちろん本当に燃えているわけではありませんが、見た目の「こげ」に似た化学変化が起きていることから、「からだのこげ」と表現されます。
AGEsの特徴は、一度できると分解されにくいこと。だからこそ、日々の積み重ねが効いてきます。
AGEsが体の中でできやすくなるのはどれでしょう?
答えはこちら!
AGEsが体の中でできやすくなるのは、Aの「血糖値が高い状態が長く続く」です。
体内のAGEsには食事から取り込まれるものと、自分自身の血糖から作られるものの2つがあります。このうち血糖由来の経路は、血糖値が高い時間が長いほど進みやすいことが報告されています。
つまり、血糖値が高い状態が長く続かないよう、日々の食事で糖質の摂り方を意識することが、糖化対策につながります。
AGEsは加齢に伴って体内に蓄積することが知られており、多くの研究で健康との関連が調べられています。
ここが今回いちばんお伝えしたいところです。
酸化と糖化は、それぞれ独立した現象ではありません。酸化ストレスはAGEsの生成を後押しし、AGEsは活性酸素の発生に関わる——互いに加速させ合う関係にあります。
だから「糖質だけ気をつける」「抗酸化サプリだけ飲む」よりも、あわせて整えるほうが、結果的に近道になります。
次のうち、酸化にも糖化にも良い影響が期待できる習慣はどれでしょう?
答えは、A・B・Cすべてです。
AとBは酸化・糖化の両方に関わります。Cは食事リズムの乱れを整えることで、体への負担を減らします。
どれか1つでも十分。「全部やらなきゃ」と思わなくて大丈夫です。
酸化も糖化も、生きている以上、体内で自然に起こる反応です。ゼロにすることはできませんし、その必要もありません。大事なのは、進みすぎないようにゆるくブレーキをかけること。
どれか1つでも、取り入れてみませんか。
※「食・楽・健康協会」は、1食で摂取する糖質量を20〜40g、間食は10g以下にする「適正糖質」を提唱しています。
※不安な点がありましたら、お近くもしくはかかりつけの医療機関等へ直接ご相談ください。
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