子どもが嫌いな食べ物とは?1〜3歳に多い傾向と苦手になる理由・食べやすくするコツ

子どもが嫌いな食べ物とは?1〜3歳に多い傾向と苦手になる理由・食べやすくするコツ

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「どうしてうちの子は、こんなに好き嫌いが多いの?」
「自分の料理がよくないのかな」と悩んでいませんか?
子どもが食べ物を嫌がるのは、親のせいでも、子どものせいでもありません。
1〜3歳頃は、味や食感を感じる力、噛む力、自分で選びたい気持ちなどが大きく発達する時期です。
そのため、大人には小さく見える違いが、子どもにとっては食べにくさや不安につながることがあります。
好き嫌いの背景を知ると、無理に食べさせるのではなく、その子が食材に慣れるための関わり方を考えやすくなります。


今回は、管理栄養士・保育士の資格を持ち、3児の母としての経験をお持ちのみちさんにお話を伺いました。
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1〜3歳の子どもが嫌いな食べ物の傾向

食べ物の好みには個人差があり、その日の気分や空腹の程度、体調、食べ慣れているかどうかでも変わります。
ここでは、給食現場や子育ての中で相談が多い食材と、子どもが感じやすい食べにくさを紹介します。

①野菜類

野菜には、ビタミンやミネラル、食物繊維などが含まれています。
彩りが豊かで、さまざまな味や食感を楽しめるのも良いところです。
その一方で、苦味やえぐみ、酸味、繊維の噛み切りにくさなどが重なり、苦手になりやすい食材です。
1歳頃は、トマトの皮や種のまわりの食感、酸味を嫌がることがあります。
2〜3歳頃になると味への好みがはっきりし、ピーマンやなすの苦味を避ける子もいます。

②魚・肉類

魚や肉類は、体をつくるもとになるたんぱく質を含む食材です。
食材によって、鉄などの栄養も摂ることができます。
しかし、においに加えて、パサつき・弾力・繊維などの食感が苦手につながることがあります。
レバーは鉄を含む食材ですが、独特のにおいや舌触りを嫌がる子もいます。
白身魚は加熱すると身がほぐれやすい一方、水分が少ない調理法では口の中でまとまりにくく、飲み込みにくいと感じる場合があります。

③その他

納豆は、たんぱく質や食物繊維などを含み、ごはんにも合わせやすい食材です。
きのこは、料理にうま味や香りを加えてくれます。
納豆は粘りやにおい、糸を引く見た目に慣れず、食べる前から嫌がることがあります。
きのこは、種類によって弾力やぬめりがあり、噛み切りにくさを感じる子もいます。
また、きのこ特有の香りや見た目からも苦手意識を持つことがあります。

子どもが食べ物を嫌いになる4つの理由

食べ物を嫌がる理由はひとつではありません。
まずは、味・食感・新しいものへの警戒心・過去の経験のうち、何が関係していそうかを観察してみましょう。

①味・苦味への本能的な拒否

苦味は、自然界では毒を含むものと結びつくことがあるため、体を守るために本能的に警戒しやすい味と考えられています。
また、酸味も腐敗した食べ物や未熟な食べ物を連想させることから、敏感に反応して避ける場合があります。
特に子どもは、大人よりも苦味や酸味を強く感じやすいといわれています。
野菜などを嫌がるのは、単なるわがままではなく、危険なものを避けようとする本能的な防衛反応が関係している可能性があります。

②食感・形状への違和感

1〜3歳は、乳歯が生え、噛む動きを身につけていく途中です。
1歳頃は繊維の多い野菜や固い肉を噛み切りにくく、2歳頃も奥歯ですりつぶす力はまだ発達の途中です。
年齢だけでなく、歯の生え方や食経験によっても食べやすい形は異なります。
「嫌い」だけでなく、うまく噛めない・口の中でまとまらないといった「食べにくさ」が拒否につながる場合があります。
また、噛む力に問題がなくても、パサパサ・ぬるぬる・弾力があるなど、食感そのものの好みから好き嫌いが起こることもあります。

③新しい食べ物への警戒心

初めて見る食べ物や、見慣れない料理を警戒して避ける反応を食物新奇性恐怖といいます。
自分で食べ物を選びたい気持ちが育つ2歳頃に表れやすい、発達上の自然な反応とされています。
昨日まで食べていたものを急に嫌がるときも、見た目や調理法の変化を警戒している可能性があります。
ただし、その日の気分や空腹の程度、体調なども関係するため、原因をひとつに決めつけないことが大切です。
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④過去の不快な体験

以前食べたときに固くて飲み込めなかった、熱かった、むせた、気持ち悪くなったなどの経験があると、似た食材を避けることがあります。無理に口へ運ぶことも、食べ物や食卓への苦手意識につながる可能性があります。

嫌いな食べ物を食べやすくするコツ

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嫌いな食材を細かくして隠すだけでなく、子どもが安心して食材を知り、少しずつ慣れていけるような関わりを意識しましょう。食べることだけをゴールにせず、見る、触る、においをかぐことも大切な食経験です。
また、「どんなにおいがするかな?」「今日は触ってみる?」など、子どもの気持ちに寄り添った声かけを取り入れることで、食材への興味につながることがあります。
無理に食べるよう促すのではなく、親子で会話や食事を楽しみながら、その子のペースで食材との距離を縮めていきましょう。

食べなくても繰り返し食卓に出す

一度食べなかったからといって、その食材がずっと苦手とは限りません。
初めは警戒していても、食卓で繰り返し目にするうちに、見た目やにおいに少しずつ慣れていくことがあります。
実際に、見慣れない野菜を繰り返し味わうことで、子どもの好みや食べる量に変化が見られた研究もあります。
2〜6歳の子どもを対象とした研究では、苦手な野菜を14日間、少量ずつ繰り返し試すことで、受け入れやすくなったことが報告されています。※1、※2、※3

また、米国農務省(USDA)が複数の研究を一定の基準で集めて評価した「系統的レビュー」でも、乳幼児が野菜や果物を繰り返し味わうことは、食材を受け入れやすくなる可能性があると示されています。
ただし、慣れるまでに必要な回数や、食べられるようになる時期には個人差があります。※4
繰り返し触れるといっても、毎回食べることを目指す必要はありません。
食べなくても少量をお皿にのせてみる、見る、触る、においをかぐことも、食材を知るための大切な食経験です。
「今日は見るだけにする?」「触ってみる?」「どんなにおいがするかな?」など、子どもが選べるように声をかけながら、無理のない範囲で食材との出会いを重ねることで、少しずつ親しみやすくなる可能性があります。

調理法や大きさを変える

食感が苦手な場合は、やわらかく煮たり、あんやスープで水分を補ったりして、口の中にパサつきが残りにくく、飲み込みやすい状態にするのもひとつの方法です。
においが苦手な場合は、ゆでる、煮る、炒めるなど加熱方法を変えたり、だしやごま、チーズなど、子どもが食べ慣れた風味の食材と組み合わせたりすると、食べやすくなることがあります。
また、年齢だけでなく、その子の噛む力や歯の生え方に合わせて、大きさ・形・やわらかさを調整しましょう。
食材を分からないように隠すのではなく、食材の存在が分かる状態で「食べやすくする」ことを基本にします。
「今日は前よりやわらかくしてみたよ」「小さく切ってみたけれど、どうかな?」と声をかけると、子どもが違いに気づき、「こっちのほうが食べやすい」など、自分の感覚を言葉にするきっかけにもなります。

好きな食材や料理と組み合わせる

ピーマンをチャーハンやミートソースに加える、にんじんをカレーやシチューに入れるなど、食べ慣れた食材や料理と組み合わせましょう。
ただし、完全に分からないように隠し続けるのではなく、食材が少し見える形でも経験できるようにします。
ひと口でも食べられたときは、「今日はピーマンを食べられたね」「ひと口試せたね」と、できたことを具体的に伝えましょう。
「頑張ったね」「すごいね」と一緒に喜ぶことで、小さな成功体験が積み重なり、「自分も食べられた」という自信や、次も試してみようとする気持ちにつながります。

多様な素材と出会う機会を増やす

乳幼児期からさまざまな素材に出会うことは、食経験を広げるきっかけになります。
しかし、家庭だけで毎日多くの食材をそろえ、年齢に合うよう調理するのは大変です。
食材を細かくして分からないように隠すだけでなく、具材の形が見える状態で、子どもの噛む力に合わせて硬さや大きさを調整することも大切です。
「何を食べているか」が分かることで、食材そのものを知り、少しずつ親しむ経験につながります。
家庭で用意するのが難しいときは、市販の幼児食を取り入れるのもひとつの方法です。
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食材別の食べやすくするアイデア

苦手な理由を観察し、味だけでなく、食感・におい・大きさも調整してみましょう。以下は一例です。

  • ピーマン:加熱して苦味をやわらげる。甘辛い味付けやチャーハン、ミートソースに加える。
  • なす:油と合わせてやわらかく加熱する。皮をしま模様にむき、噛み切りやすくする。
  • トマト:加熱して酸味をやわらげる。口に残りやすい皮や種のまわりを嫌がる場合は取り除く。
  • ブロッコリー:十分にやわらかくゆでる。マヨネーズ和えや胡麻和えで風味を変える
  • レバー:牛乳などに短時間浸してにおいをやわらげ、ケチャップ味にする。独特の食感が苦手な場合は、少量をペースト状にしてハンバーグに加える。無理にレバーだけで鉄をとろうとせず、牛肉や赤身の肉、まぐろなど、子どもが食べやすい食材から取り入れる方法もあります。
  • 白身魚:あんかけやスープ仕立てにし、水分を補って飲み込みやすくする。
  • 納豆:少量をご飯や卵料理・麺料理と合わせることで食べやすくする。
  • きのこ:細かく刻み肉団子やオムレツに入れる、十分に加熱して食べやすくする。

食べやすい形は子どもによって異なります。初めは少量から出し、嫌がるときは無理強いせず、別の日に調理法を変えて試してみましょう。

【内部リンク】子どもが野菜を食べない原因と対処法

まとめ

1〜3歳の子どもが食べ物を嫌がる背景には、苦味への警戒、噛みにくさ、食感の好み、新しい食べ物への不安、過去の経験など、さまざまな理由があります。その日の気分や体調でも変わるため、原因をひとつに決めつける必要はありません。

食べられない日も、見る、触る、においをかぐことが食経験になります。子どもの気持ちを受け止める声かけを大切にしながら、親子で無理なく食材との出会いを重ねていきましょう。

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みち(管理栄養士・保育士)

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10年以上にわたり学校給食の現場に携わり、多くの子どもたちの食を支えてきました。
3児の母として自身も子どもの食べムラに悩んだ経験から、現在はInstagramで「給食の先生が作る子どもウケ抜群レシピ」を発信。
忙しい毎日でも簡単に作れて、子どもが喜んで食べてくれるレシピを通して、食べムラに悩むご家庭の食卓を笑顔にするお手伝いをしています。

※1 Neophobia—A Natural Developmental Stage or Feeding Difficulties for Children? Nutrients. 2022;14(8):1521. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC9002550/

※2 Wardle J, Herrera ML, Cooke L, Gibson EL. Modifying children's food preferences: the effects of exposure and reward on acceptance of an unfamiliar vegetable. Eur J Clin Nutr. 2003;57(2):341-348. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/12571670/

※3 Wardle J, Cooke LJ, Gibson EL, et al. Increasing children's acceptance of vegetables; a randomized trial of parent-led exposure. Appetite. 2003;40(2):155-162. https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0195666302001356

※4 Spill M, Callahan E, Johns K, et al. Repeated Exposure to Foods and Early Food Acceptance: A Systematic Review. USDA Nutrition Evidence Systematic Review. 2019. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK582170/


※本内容はこちらの記事を執筆した時点での情報をもとに記載しています。

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みなさんからのコメント

知らなかった工夫を知ることができ、とても勉強になりました。ありがとうございます。

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